豆知識

めまい検査のお話

めまい検査のお話

■めまいの原因とは

めまいの原因には、大きく分けて「耳」・「脳」・「その他」の3つがあり、その中でもさらに細かく分けられます。

詳しい検査をすることで、めまいの原因がどこにあるかを見つけ出し、一人ひとりに合った適切な治療をすることができます。当院では、2つの検査「重心動揺検査」と「眼球運動検査」を行っています。

 

■重心動揺検査について

立っている時のふらつきの状態を測る検査です。

体の揺れを重心の揺れとして捉え、揺れの速さ・方向・集中度合いをコンピューターで自動解析します。

検査台の上に立って、「目を開けて1分、目を閉じて1分」測定します。

さらに、不安定なゴムマットの上に立って、「目を開けて30秒、目を閉じて30秒」測定します。

重心動揺検査を行うことで、体のふらつきを客観的に測定し、その程度が分かります。

また、ふらつきのパターンにも疾患ごとの特徴があるため、結果を解析しながら、内耳などの末梢性のめまいの可能性が高いか、小脳や脳幹などの中枢性のめまいの可能性が高いか診断します。

 

■眼球運動検査について

当院では、新しいめまい検査機器(PitEye)を導入しています。

PitEye(ピットアイ)とは、VRの仮想空間を使って指標を追跡する時などの眼球の動きを見る新しい検査機器です。短時間で下記の検査ができ、大学病院レベルの検査が可能となりました。

〈検査できる項目〉

①自発眼振検査

②注視眼振検査

③急速眼球運動検査

④指標追跡検査(ETT)

⑤運動性眼球運動検査(OKN/OKP)

⑥ビデオヘッドインパルス検査(vHIT)

⑦頭位眼振/頭位変換眼振検査

⑧迷路瘻孔症状検査

⑨温度刺激検査(カロリック)

⑩住前庭動眼反射検査(VOR)

当院では、PitEyeで上から①から⑥まで行っています。視察室で⑦を行います。

PitEyeによる眼球運動検査を行うことで、内耳が関係する末梢性のめまいか、内耳の中でも三半規管が関係するめまいか、小脳や脳幹などの異常による中枢性のめまいかを判別する手助けとなります。 比較的手軽に精度の高い検査を受けていただくことができます。

めまい症状でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

 

監修 札幌市東区 あべ耳鼻咽喉科アレルギー科クリニック 院長 安部 裕介

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